2024年12月31日、広州白雲国際空港を出発した中国南方航空CZ5509便が、ブルネイの首都バンダルスリブガワンに到着しました。このフライトは、南方航空がC909型機を使用して初めて国際旅客路線を運航した記念すべき日となりました。この出来事は、C909型機が国境を越え、海外路線運航を開始する新たなステージに突入したことを意味します。また、このフライトは、C909型機として最長の約2400キロメートルの航程記録を打ち立てたことでも注目されています。
航空スケジュールとサービス
広州からバンダルスリブガワンへの往路便(CZ5509)は、毎朝8:30に広州を出発し、現地時間12:00にブルネイ国際空港へ到着します。一方、復路便(CZ5510)は、13:30にブルネイを出発し、17:00に広州へ到着します。片道約3時間半のフライト時間で、現在はチャーター便形式で運航されています。初運航当日には、広州白雲国際空港第2ターミナルの国際チェックインエリアに専用カウンターとテーマディスプレイが設置され、初フライトの乗客がスムーズに手続きを行えるよう工夫が施されました。
ブルネイとの新たな繋がり
ブルネイは、東南アジアのボルネオ島北部に位置する国で、首都はバンダルスリブガワン。国土面積は5765平方キロメートルとコンパクトですが、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一員として重要な役割を果たしています。石油・天然ガス産業が経済の柱となっている一方、近年では観光業の発展にも力を入れています。この新路線の開通により、両国間の政治、経済、観光、文化など様々な分野での友好交流が一層促進されることが期待されています。
C909:新たな時代を象徴する国産航空機
「C909」として知られるこの航空機は、かつて「ARJ21」と呼ばれていました。2024年11月12日に開催された第15回珠海航空ショーで、製造元である中国商飛が商用名を「C909」と改め、中国製旅客機シリーズ「C919」「C929」と並ぶラインアップを形成しました。
C909は、中国が国際民間航空規格に基づき初めて独自開発した中短距離型の新世代ターボファン支線旅客機です。南方航空のC909機は「2列+3列」の90席全エコノミークラス構造で、シート幅は17インチ、シート間隔は31インチと、主流のワイドボディ機と同等の快適さを提供します。
国産航空機の未来に向けて
ちなみに、2025年1月3日には東方航空もC909型機を2機導入しました(機体番号:B-656Y、B-656Z)。これにより、中国国内での国産航空機の配備ペースがさらに加速している様子がうかがえます。
これからも中国製航空機のさらなる進化と、航空業界における新たな動きが楽しみですね!
コメント