2025年1月15日、上海空港が12月の運営データを発表しました。その結果、驚くべき事実が明らかになりました。
2024年12月のデータ
上海浦東国際空港の12月の旅客数は641.35万人で、前年同月比20.30%増加しました。一方で、同月の広州白雲空港の旅客数とは約29万人の差がありました。
興味深いのは、上海空港が毎月のデータのみを発表し、年間累計を公表しない点です。他の空港とは異なるスタイルですが、月ごとのデータを積み上げることで年間合計を算出できます。
2024年の旅客数比較
- 浦東空港:7679万人(前年比41%増)
- 白雲空港:7637万人(前年比21%増)
わずか42万人差で、浦東空港が広州白雲空港を抑え、全国1位の座を獲得しました!
25年目の快挙
1999年9月の開港以来、浦東空港が年間旅客数で中国最多となるのは初めてのことです。
これは、21世紀に入ってから3つ目の「国内旅客数1位の空港」となったことを意味します。
- 2000~2019年:北京首都国際空港が20年間連続1位
- 2020~2023年:広州白雲国際空港が4年間連続1位
- 2024年:浦東空港が初の1位を獲得
さらに、浦東空港は旅客数と貨物取扱量の両方で国内トップに立った初の空港でもあります。
僅差の勝利
ただし、首都空港や白雲空港が圧倒的な差をつけて1位を獲得していたのに対し、浦東空港の勝利はわずか0.5%の差でした。
月ごとのランキングを見ると、2024年の12ヶ月のうち6ヶ月ずつで浦東と白雲が1位を分け合いました。
- 1~3月・10~12月:白雲空港が1位
- 4~9月:浦東空港が1位
旺季(繁忙期)に浦東空港が優勢だったため、年間ではわずかに上回る結果となりました。
さらに、南方の極端な天候が影響しなければ、白雲空港が1位を維持していた可能性もあるとの見方もあります。
未来の覇権争い
浦東と白雲の競争はこれで終わりではありません。
- 浦東空港:第4期拡張工事を進めており、2030年には1.3億人の旅客受け入れが可能に。
- 白雲空港:第3期拡張工事中で、最終的には1.4億人の受け入れを見込む。
未来の王座争いはまだまだ続くでしょう。
長年のライバル関係
浦東と白雲の競争は今に始まったことではなく、20年以上の歴史があります。
かつて、北京首都空港が独走していた時代、浦東と白雲は「国内第2位」の座を巡ってしのぎを削っていました。
- 1996年以前:広州の経済発展により、白雲空港の旅客数が上海を上回る。
- 1990年代:上海の改革開放が進み、経済成長とともに旅客数も急増。
- 1999年:浦東空港開港。当時の白雲空港は年間1190万人の旅客数。
- 2003年:SARSの影響で南方の空港が打撃を受け、浦東が初めて白雲を超える。
- 2004年:新白雲空港が開港し、2007年に浦東を再逆転。
- 2015年:浦東が再び白雲を抜き、その後2020年までリード。
しかし、2020年以降、白雲空港は首都空港をも抜き、世界一の旅客数を誇る空港となりました。
そして2024年、新たな王者誕生!
4年間の白雲空港の独走を経て、2024年、浦東空港がついに頂点を奪還しました。
果たして、次の10年で中国の「空の王者」は誰になるのか?
今後も浦東空港と白雲空港の熾烈な競争から目が離せません!
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