近年、民航業界の成長速度が鈍化し、その競争構造にも大きな変化が見られています。未来の航空市場では、大手航空会社が主導権を握る一方、小規模な航空会社は次第に影響力を失っていくと予想されています。では、現在の中国における主要航空会社トップ10はどのような顔ぶれなのでしょうか?
今回のランキングは、独立した航空会社(単独運航会社)の規模を基準にしたもので、グループ全体のデータは含まれていません。たとえば、南方航空のランキングには廈門航空のデータは含まれず、同様に、国航には深航、東航には上海航空のデータが含まれていない点にご注意ください。
1. 機材保有数ランキング
2024年12月末時点での中国主要航空会社の機材保有数トップ10は以下の通りです:
- 南方航空:678機
- 東方航空:652機
- 国際航空(国航):498機
- 海南航空:223機
- 四川航空:208機
- 深セン航空:202機
- 廈門航空:175機
- 山東航空:137機
- 春秋航空:129機
- 吉祥航空:101機
2. 提供座席数ランキング
航空業界データ提供会社OAGによると、2024年12月の中国航空会社の提供座席数ランキングは以下のようになりました。このデータは各航空会社が月ごとに計画した座席数を基準に算出されています。
- 南方航空:979万席(市場シェア15%、前年比-10%)
- 東方航空:936万席(市場シェア14%、前年比-6%)
- 国際航空(国航):794万席(市場シェア12%、前年比-2%)
- 海南航空:405万席(市場シェア6%、前年比+28%)
- 深セン航空:342万席(市場シェア5%、前年比+9%)
- 廈門航空:330万席(市場シェア5%、前年比+14%)
- 四川航空:302万席(市場シェア5%、前年比-6%)
- 山東航空:279万席(市場シェア4%、前年比+13%)
- 春秋航空:208万席(市場シェア3%、前年比+1%)
- 吉祥航空:160万席(市場シェア2%、前年比-7%)
3. 総括:航空市場の競争と成長
南方航空、東方航空、国際航空のいわゆる「三大航空会社」は依然として業界のトップを維持していますが、座席数や市場シェアは前年に比べてやや減少しました。それでも、機材規模の大きさや路線網の広さから、市場の安定を保つ役割を果たしています。
特に注目すべきは海南航空で、提供座席数が前年比28%増加し、ランキング4位に浮上しました。国際線への積極的な投資が功を奏し、市場シェアを拡大しています。一方、春秋航空は低コストモデルを武器に、競争の激しい市場でも前年比1%の成長を実現。価格競争力と柔軟性の高さがその強みです。
一方で、吉祥航空の座席数は前年比で7%減少しました。これは市場の需要変動や競争の激化によるもので、さらなる経営戦略の見直しが求められる状況です。
全体として、2024年12月のランキングは中国の航空市場における競争状況と各社の成長・変化を如実に反映しています。航空業界の動向に注目しながら、これからの発展を楽しみに見守りたいですね!
コメント