A330neo、中国市場で型式証明を取得!

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2025年1月13日、エアバスはA330neoが中国民用航空局(CAAC)から型式証明を取得したと発表しました。この承認は、A330neoが中国本土市場で正式に運航を開始するための重要なマイルストーンとなります。

CAACは、A330neoの設計が中国民用航空規則に適合していると認定し、欧州航空安全機関(EASA)が発行したA330neo型式証明も正式に承認しました。


A330neoの特長と中国市場への期待

エアバスのグローバルエグゼクティブバイスプレジデントであり、エアバス中国CEOを務める徐崗氏は次のように述べています。
「A330neoは新世代の万能型航空機であり、高い効率性と柔軟性を持ち合わせています。短距離、長距離、高高度の路線をサポートできるため、中国市場における重要な存在です。現在、中国本土の航空会社は約200機のA330ceoを運用していますが、これらの多くが退役を迎える中で、A330neoは理想的な後継機とされています。」

最新のデータによると、中国で運用されているA330ceoは220機にのぼり、そのうち半数以上が機齢10年以上、15年以上のものも18%を占めています。欧米の航空会社と比べて中国の航空会社の機齢は比較的若いものの、既存のA330ceoを代替するための新型ワイドボディ機の導入は急務とされています。


A330neoの技術進化と環境性能

A330neoは2014年に発表され、ロールスロイス製のTrent 7000エンジンを搭載し、空力性能や客室デザインなどが改良されています。この結果、従来機と比較して燃料消費量と二酸化炭素排出量を25%削減することが可能となりました。

シリーズ中でも大型のA330-900は、航続距離が最大13,330kmに達し、多用途の効率的なプラットフォームとして設計されています。また、「Airspace by Airbus」客室を採用し、乗客により高い快適性を提供します。さらに、A330シリーズはすべてのエアバス機と同様、最大50%の持続可能な航空燃料(SAF)を使用可能です。


A330シリーズの受注状況

2024年12月末時点で、A330シリーズは世界130社以上の顧客から1853機の注文を受け、現在1,400機以上が短距離・中距離・長距離の各路線で活躍しています。

しかし、A330neoの受注は他の機種に比べて伸び悩んでおり、エアバスは近年、この機体のプロモーションを強化してきました。その結果、中国の航空会社との交渉が進展し、2024年には複数の中国の航空会社がA330neoの購入に関するさらなる議論を行いました。


中国市場でのA330neo導入の動き

中国で最初にA330neoを導入するのは海南航空(海航)となる見込みです。2023年末、海航の親会社である遼寧方大集団の就任2周年を記念する祝賀ポスターには、A330neoが描かれていました。

また、2024年8月にはキャセイパシフィック航空が30機のA330-900を発注し、さらに30機の購入オプションを確保。これらの機体は2028年から引き渡され、主にアジア路線で運航される予定です。


A330neoの中国市場進出は、エアバスと中国航空業界の双方にとって新たな成長の一歩となることでしょう。この新世代航空機がどのように中国の空を彩るのか、今後の展開に期待が寄せられます。

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